銀棺の一角獣
結婚にあたって、彼からもちょっとした贈り物が届けられた。
最後の戦いの時、ルドヴィクの手に握られていた銀の剣――リンドロウムの森から持ち出されたあれは、いつの間にかティレルがどこかに隠してしまっていた。
「もう必要ありませんし、あれはお借りしていただけです。もとはティレル殿のものだったのですから――」
と、ルドヴィクは気にしていなかったのだけれど。
「一度森に戻して、打ち直してもらった。この国の守りに使え。何ならあの美術室に置いておけばいい」
結婚式の前日、アルティナとルドヴィクの前にティレル自ら届けた銀の剣は、金の鞘におさめられて美しく輝いていた。
最後の戦いの時、ルドヴィクの手に握られていた銀の剣――リンドロウムの森から持ち出されたあれは、いつの間にかティレルがどこかに隠してしまっていた。
「もう必要ありませんし、あれはお借りしていただけです。もとはティレル殿のものだったのですから――」
と、ルドヴィクは気にしていなかったのだけれど。
「一度森に戻して、打ち直してもらった。この国の守りに使え。何ならあの美術室に置いておけばいい」
結婚式の前日、アルティナとルドヴィクの前にティレル自ら届けた銀の剣は、金の鞘におさめられて美しく輝いていた。