銀棺の一角獣
アルティナはティレルの背に鼻を寄せた。廊下に出て、ティレルの背に手を置いてゆっくりと歩き始める。
「いい香り。あなたが来てから石鹸の消耗が激しいから、新しく注文したのよ。今度もハーブを入れてもらうわね」
「……ハーブの香りはいいな」
「でも」
アルティナは大きくため息をついた。
「侍女達に悪ふざけするのは感心しないわね」
「かまわんだろう? ちょっとふざけただけだ」
「……ちょっと、ですって?」
アルティナの眉が跳ね上がった。
「あなたが毎回毎回びしょびしょにするものだから、洗濯係の仕事が増えているのよ? あの子たちの洗濯物は、洗濯係のところに運ばれるんですからね?」
ぴしりとアルティナはティレルに指をつきつけた。
「おとなしく入れないのなら、侍女達と一緒の入浴は、一週間に一度にしてもらいますからね!」
「……それは困る」
ティレルは少しだけしゅんとなったのだが、その後も彼の入浴は大騒ぎだったという。
「いい香り。あなたが来てから石鹸の消耗が激しいから、新しく注文したのよ。今度もハーブを入れてもらうわね」
「……ハーブの香りはいいな」
「でも」
アルティナは大きくため息をついた。
「侍女達に悪ふざけするのは感心しないわね」
「かまわんだろう? ちょっとふざけただけだ」
「……ちょっと、ですって?」
アルティナの眉が跳ね上がった。
「あなたが毎回毎回びしょびしょにするものだから、洗濯係の仕事が増えているのよ? あの子たちの洗濯物は、洗濯係のところに運ばれるんですからね?」
ぴしりとアルティナはティレルに指をつきつけた。
「おとなしく入れないのなら、侍女達と一緒の入浴は、一週間に一度にしてもらいますからね!」
「……それは困る」
ティレルは少しだけしゅんとなったのだが、その後も彼の入浴は大騒ぎだったという。