銀棺の一角獣
「具合は?」
「かなりよくなりました……少なくとも死にかけているわけではありません」
「早くよくなって。そうしなければ、何も行動を起こすことはできないのだから」
アルティナはそう言ったけれど、実のところ何ができるというわけでもない。あいかわらず一角獣については何もわからないままだったし、ライオールはアルティナのことを忘れてしまったかのように沈黙したままだった。
「……キーラン様にお願いして、国元に手紙を送ったの。こんなことしかできないけれど……」
一角獣に関する記録や書籍を集めさせているところだ。こちらに届けば、その中から情報を集めることができるかもしれない。
記録と一緒に神官も送ってもらえるように頼んであるから、調査の手助けにはなるはずだ。
「早くよくなって」
額をそっと撫でてアルティナは立ち上がる。
「行こうか」
キーランがアルティナを促した。アルティナはルドヴィクの方は振り返らず、キーランに続いて部屋を出る。
「かなりよくなりました……少なくとも死にかけているわけではありません」
「早くよくなって。そうしなければ、何も行動を起こすことはできないのだから」
アルティナはそう言ったけれど、実のところ何ができるというわけでもない。あいかわらず一角獣については何もわからないままだったし、ライオールはアルティナのことを忘れてしまったかのように沈黙したままだった。
「……キーラン様にお願いして、国元に手紙を送ったの。こんなことしかできないけれど……」
一角獣に関する記録や書籍を集めさせているところだ。こちらに届けば、その中から情報を集めることができるかもしれない。
記録と一緒に神官も送ってもらえるように頼んであるから、調査の手助けにはなるはずだ。
「早くよくなって」
額をそっと撫でてアルティナは立ち上がる。
「行こうか」
キーランがアルティナを促した。アルティナはルドヴィクの方は振り返らず、キーランに続いて部屋を出る。