約束の花~命と恋の物語~



ガラッ


「母さん!俺からも…俺も亜弥がいなくなったら生きる希望を失う。だから一緒に…いさせて、ください」


母さんと亜弥の前に飛び出してって言った。


本当は来たら最初に俺が言おうと思ってた言葉。


亜弥に…先越されちゃったな。


「…祥…」

「一緒にいさせてください。全てを投げ出してでも亜弥を支えたい。そう言ったけど、勉強は頑張るよ。いい大学行く。亜弥を支えながら…。」


母さんに懇願する。


母親に頭を下げるのは初めてだった。


亜弥も起き上がって、


「お願いします…我が儘言ってるのはわかってます。」


頭を下げる。


二人で頭を下げて祈るように願う。


「祥のお母さん…」


母さんがボソッと呟く。


「長いでしょ。…お母さんって呼びなさい…」


…え?


母さん?


「…え」

「二人の交際を認めるわよ。」



< 117 / 258 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop