約束の花～命と恋の物語～

佳奈がボソッと呟くように話し出す。


｢病室で…私が亜弥に言った言葉…あれには続きがある｣


今度は佳奈が泣き出す。


｢続き…？｣

｢うん。確かに私は祥が好きだった。だから、いくら病気だからって弱気になってた亜弥に腹が立った。｣

｢…｣


悠哉が黙り込む。


｢でも祥のことは、亜弥とお似合いだと思うし、完全に吹っ切れてたんだ。｣


泣きながら笑顔を浮かべる。


｢やっぱり最初は辛かったよ。でも私には…悠哉がいてくれたから…｣

｢…佳奈…｣

｢悠哉の優しさを知るたび嬉しかった。皆で遊園地行った日、好きって言われて…本当に世界で一番、｣

｢嬉しかった…。｣


｢私、悠哉が…好き。病室ではついあんなこと言っちゃったけど…これが本音。｣