約束の花~命と恋の物語~
「着いたよ、ここ。」
亜弥の家は一戸建ての新築だった。
俺ん家のが多分デカイけど、
ここも相当デカイ。
「ただいまー!!」
「お邪魔します」
亜弥をお姫様だっこして、玄関に上がる。
「車椅子は?」
「とりあえずそのまま。あとは彩菜がやるよ」
リビングに行くと、柊乃花が階段を降りてきた。
「あ…久しぶり」
相変わらず美人で背が高い。
「いらっしゃい、祥くん。…彩菜ちゃんは買い物ですよ」
柊乃花はちゃん付けか。
亜弥のことも亜弥ちゃんって呼ぶよな。
「お父さんは?」
「さっつんは出張」
あ、いないんか。
ちょっとだけ安心。