約束の花~命と恋の物語~
若いな!
「あ、お、お邪魔してます!門上祥です!亜弥さんと…」
「お付き合いしてますってかぁ~!」
俺の言葉を遮って笑って言ったお母さん。
無邪気な人だな…
「祥くん、亜弥がいつもお世話になってるわねぇ」
亜弥と柊乃花が二階に着替えに行った時、亜弥のお母さんが言った。
「いえ…」
役に立ってないし…。
「いいのよ、傍にいてあげるだけで」
急に口調と顔つきが真剣になった。
「…はい」
「結婚の約束もしてるんでしょ?離れないであげてね」
「はい!一生、離れません」
お母さんは微笑んで、
「ふつう病気なんて知ったら逃げ出す人が多いのに…安心できるわー」
と、言った。