約束の花~命と恋の物語~



なくなったと思ってた悔しさが、


また込み上げてくる。


でもそれを亜弥ちゃんに悟られたくなくて、


笑って病室で亜弥ちゃんとお話してた。


―…カタンッ


ものすごく小さな音。


亜弥ちゃんには聞こえてなかった。


でも少しだけ開いた病室のドアから見えたのは、


祥くんの後ろ姿。


もしかしたら、祥くんじゃないかもしれない。


だって後ろ姿だもん。


けど私には確信があった。



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