約束の花~命と恋の物語~
そして予想していた通り、あの白い帽子の女の子は
やっぱり、いた。
でも今日はちょっと違った。
いつもは立って見ているのに、
今日は座っていた。
俺、どんだけあの子みてんだよ…。
心臓の動きが尋常じゃない早さ。
一歩一歩近づく。
「…あの…っ」
勇気を出して声をかけた。
女の子が振り向く。
―ドクンッ
可愛い。
想像してたより、
遥かに可愛い。
思わず見とれる。
「…なに?」
笑顔で言った女の子に益々心臓が早くなる。
…可愛すぎだろぉ…
「やっあの、いつも来てるなって…」
我ながらありきたりな理由。
でもこれしか思い付かなかった。