約束の花~命と恋の物語~
「医者じゃなくて…?」
生きる希望を取り戻してほしい、という理由ならそっちの方が合ってる気がする。
でも亜弥は首を横に降った。
「あたしがなりたいのは、カメラマン。だってあたしが病気だったら…きっと綺麗な風景を見て“早く治して見に行ってやる”…そう思うと思うから」
静かに微笑む。
そうか…
見る為に、頑張って治す。
確かに、あるかも。
「じゃあ俺は応援する。頑張れよ」
俺がそう言うと亜弥は嬉しそうに、
本当に嬉しそうに、
笑った。