約束の花~命と恋の物語~



俺がひきつりながら聞くと柊乃花は、


「多分…治りません」


と、言った。


目にはうっすらと涙が浮かんでた。


「治らない…なんの、病気…?」


声が震える。


静かに答えが返ってくる。


「脊髄小脳変性症…です」


…脊髄…


「治る方法…は…」

「…見つかってません」


柊乃花は堪えきれなくなったのか、


泣き出した。


「…今日はもう、帰る。後で来るよって亜弥に伝えて。」

「はい…」



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