約束の花~命と恋の物語~



屋上で俺が、


震える足を抑えようとしてると、


「祥くん」


柊乃花が来た。


きっと、ドアは少しだけ開いていたから、


柊乃花からは見えたんだろう。


「…あ」


柊乃花は屋上の椅子に腰かける。


そしてポンッと隣を指す。


座れってことか…


指示通り俺はとりあえず座った。


沈黙が流れたけど、その沈黙を破ったのは柊乃花。


「…祥くんは、亜弥ちゃんの病気についてどう思いますか」


…てっきり説教だと思ったのに、


ていうか説教が当たり前なのに。


行くって言ったのに。



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