約束の花~命と恋の物語~
「私も、そう思います」
涙が止まらない柊乃花を見て、
俺も涙が出そうになる。
「祥くんは、亜弥ちゃんの夢をご存知ですか」
…亜弥の夢。
それは
「カメラマン、だろ」
柊乃花が頷く。
「はい…直接は聞いてないけど、亜弥ちゃんの部屋の本棚に隠してあったたくさんの本で気付きました。」
「祥くんは、直接気いたんですね?」
また涙が一粒流れる。
「…うん」
「亜弥ちゃん、誰にも言ってないんです。妹の、私にすら」
…言ってなかったのか…