幻月幻夢
第一章
大学の帰り道少女は、夜一人で道を歩いていた。


蛍光灯が無く、月明かりだけが少女を照らしている。


(つまらない・・・)



彼女は、そう思いながら月を見上げた。


彼女は、ごく普通の女子大生だ。


見た目も生活もほかの人となんの違いもない。


ただ他の人より、違う世界への憧れが強かった。


(この世界はつまらない。同じ毎日の繰り返し。他人の顔色を窺っていないと社会では上手くやれない。他の世界に行けたら・・・)


だが、そうは言っても他の世界にいけるすべは無い。


彼女は、ため息をつくと、暗闇の中へと溶け込んでいった。









彼女の後ろで光っていた目に気づかずに・・・・・・
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