幻月幻夢

「桜花！起きなさい。今日は授業１限目からあるんでしょ？」



布団から出たくはないが、大学に行かなければならないと、桜花はのろのろと布団から出た。


顔を洗い、着替え軽く化粧をして肩まで伸びている髪を櫛でとかす。



階段を下りてリビングに行くと母は、こっちを向いた。


「おはよう。桜花。ほら早くご飯食べなさい。」



母にそう言われ、私はトーストの上に目玉焼きをのせ牛乳で一気に流し込んだ。


「行ってきます！」


鞄を持ち家から飛び出ると私は急いで電車の駅に向かった。



６月のためか走ると暖かい風が体を撫でる。



定期で改札口を抜けいつも乗っている電車に駆け込んだ。