幻月幻夢
「お前に話がある。紀良。」
『はい。失礼いたします。』
紀良は頭を下げると部屋から出て行ってしまった。
「話って?」
「この国についてだ。」
「この国のことは知りたくないわ。私は家に帰りたいの!!」
「お前はいつも普通の生活がつまらなかった。別の世界、夢で何回もみていた幻影国への憧れがあった。違うか?」
「違う。確かに本当だったらどうなのだろうとは思った。けれど本当に行けるとは思ってもいなかった。」
「本当か?お前はわかっていたのではないのか?」
「・・・何を?」
心臓がドクンドクンと鳴る。
「お前は、異世界からの迎えが来ることを知っていたのではないのか?だからこそ夜に月を眺め訴えるように、つまらないと月を見て思った。」
「違う!!」
「嘘を言うな。」
紫の瞳は私の心を見透かすかのように見てくる。
『はい。失礼いたします。』
紀良は頭を下げると部屋から出て行ってしまった。
「話って?」
「この国についてだ。」
「この国のことは知りたくないわ。私は家に帰りたいの!!」
「お前はいつも普通の生活がつまらなかった。別の世界、夢で何回もみていた幻影国への憧れがあった。違うか?」
「違う。確かに本当だったらどうなのだろうとは思った。けれど本当に行けるとは思ってもいなかった。」
「本当か?お前はわかっていたのではないのか?」
「・・・何を?」
心臓がドクンドクンと鳴る。
「お前は、異世界からの迎えが来ることを知っていたのではないのか?だからこそ夜に月を眺め訴えるように、つまらないと月を見て思った。」
「違う!!」
「嘘を言うな。」
紫の瞳は私の心を見透かすかのように見てくる。