幻月幻夢
「なんなのかしら…。」


「そう怒らないでください。私たちも行きましょう。」


「ええ。そうね。」


紫刹の後を歩き始め周りを見て、私はあることに気づいた。


「鳥勾。」


「何でしょう?」


「空の色、前は赤だったのに今は紫だわ。空はどうなっているの?」


「幻神様がこの世界をつくった時この空は虹色だったと聞いたことがあります。」


「虹色?」


「はい。虹色の空は次第に1つの色だけが空一面を覆うようになり、そして空は時間関係なく色が変化するそうです。」


「そうなの。不思議。でも綺麗ね。」


空を眺めていると、何か黒い点がこちらに近づいてくる。


「何かしら?」





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