幻月幻夢
確かにあるがそれはたんなる夢だ。


夢なら誰だって変った夢は見たことがあるだろう。


「見たけど・・・それがどうしたというの?夢よ。ただの夢。」


「じゃあ何故お前は、俺やこいつを見て驚かない?普通なら悲鳴を上げるか逃げ出すかはするはずだぞ。」


「それは・・・」


「お前はさっきただの夢と言った。お前は何回も似たような夢を見ていたはずだ幻影国の夢を。だからそこまで驚かない。それがただの夢と言えるのか?」


「でも私は普通の人間よ。」


「違うな。お前は普通の人間じゃない。」


男はそういうと私の額に手を当てた。


「月幻解妖刹影。」


「うっ!!!嫌!!!!!」


頭が急に痛みだし頭をおさえる。


頭が割れそうだ。


しばらくすると、頭からの痛みが消えていき倒れそうになった体をヒッポグリフが支えた。





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