もし、君の涙を拭えるなら
愛想良く、か……






「私、優子が、羨ましい。みんなに笑顔になれるし、普通に笑える。私も、優子みたいになりたい。」






私が呟くと、優子は、歩くのを止めた。階段のど真ん中だった。






私は、思わずよろけて、後ろに落っこちそうになった。






「優子?」






下を向いていた優子が、ガバッと顔をあげて、私の手を掴んできた。






「あのね、みづき。うち、ずっとみづきが、羨ましかったんだよ。可愛いし、スタイルいいし、頭いいし、器用だし……。だから、みづきが、うちのこと、そう思ってくれてたなら、凄い嬉しいよ。」






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