もし、君の涙を拭えるなら
いいな。私も、あんな風に話したい。






「立花……立花!」






私は、思わず立ち上がった。






「次、よろしく……」






周りが、静まりかえる。






優子なら、笑い飛ばして、そのまま自己紹介に、踏み込めるんだろうけど、私は違う。






しばらく、立ったまま硬直していた。






動け!前に言って、自己紹介しろ!ほら!






脳は思ってても、体が動かない。






< 17 / 46 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop