もし、君の涙を拭えるなら
いいから、いいから、と私はくらげを抱き上げて、後ろを向かせた。





くらげは、やろうと思えば私の方を見ることが出来るのに、何もせずに、じっと待っていた。





後ろ姿は、ただの人形だ。




私は、パジャマから制服に着替えて、髪をくしでとかした。





「くらげ。いいよ。」





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