しゅわしゅわさいだー
「す、すみません…」


頭をペコペコと下げていると、靴が大きなローファーであることに気が付いた。

学生さんだ、しかも男の子。


「…そっちこそ大丈夫ですか?」

低くて落ち着いた声、声フェチなあたしには堪らない!


「あ、はい!大丈夫で…す」


ふと見上げると、そこにはもう整いに整った綺麗な顔の男の子がいた。

少し癖毛っぽい茶色がかった髪の毛に綺麗な目鼻立ち……。

アイドルにいそうな感じだ。


そのまま電車にゆらゆらと揺られ、気付けばその男の子はいなくてあたしの降りる駅に着いていた。

慌てて改札を抜け、学校までの道のりをダッシュした。
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