天神学園高等部の奇怪な面々27
「そうだなぁ…」

この二人に分からせるにはどうしたらいいか。

腕を組んで考える銀。

「例えば…」

彼はその指で、己の右目元の星形の泣き黒子に触れる。

「誰が見ても忌み嫌うようなものを、俺が持っていたとする」

「忌み嫌うものって?」

鸚鵡返しに訊ねる遊里。

「そうだなぁ…例えば…面白おかしく言えば、『○月○日、俺が××に嫌がらせされた。アイツ絶対いつか復讐してやる』みたいな事を毎日のように書き連ねた日記を持っていたとする」

「うわっ!根暗だなっ!」

顔を顰める鷹雅。

「まぁまぁ、例えばの話さ、気にしなさんなぁ」

銀が屈託なく笑う。

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