俺様でヤキモチな彼氏様
お弁当箱のふたをとって食べる塩谷君。



あたしはおいしいかどうか気になってうずうずしてる。



「お、うまいじゃん。」



「ほ、本当に?よかったぁ。」



よかったおいしくできて。



あたしも自分のお弁当を食べ始める。



「あのさ₋₋₋。」



「なぁに?」



「結は他のやつにもこんなおいしいやつ作ってんの?」



他の人?



そういえば、塩谷君が初めてだな。



「ううん、塩谷君が初めてだよ!」



ニコッと微笑んで塩谷君を見る。



「///っっ₋₋₋。」



塩谷君は片手で顔を隠してしまった。



「塩谷君?具合でも悪いの?」



心配になり塩谷君に近づく。



グイッ₋₋₋₋



えっ?



「結、今の顔反則₋₋₋。」



気がつくとあたしは塩谷君の腕の中にいた。



「塩谷君?」



「₋₋₋結、龍って呼んで。」



「へ?」



「塩谷君じゃなくて、龍って呼んで。」



りゅう?



「えっ、嫌だ₋₋₋。」



「はっ?」



だって、まだ知り合って間もないもん。



もっと知り合ってから名前で呼びたい。



「呼んでくれねぇの?」



さっきより少し低い声。



「うん、呼ばない。」



「じゃぁ、呼ぶまでキスするけどいい?」


 
ほぇ?



キス!?



「い、いやだ₋₋₋。」



「じゃ、早く呼んで。」



うぅ₋₋₋。



「₋₋₋りゅ、う///」



恥ずかしくって小さい声しか出ない。



「聞こえない。」



「りゅう///」



「全然聞こえないんだけど?」



!!?



あたし今のけっこう大きな声で言ったよ!?



絶対聞こえないふりしてる₋₋₋。



「早く、キスするぞ?」



「りゅう!///」



叫びに近い声で言った。



うぅ₋₋₋恥ずかしいよぉ///



「そ。よくできました。」



あたしの頭を撫でてくる。



あ、なんか落ち着くかも₋₋₋。

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