「囚われ姫~星屑は魅惑の花の香に抱かれて~」
(もう一度、夕俟様が手を差し出してくれたなら、今度はもっと上手にそれを取ろう)




帰りの約束をするように、あたしはそんな誠の手を取った。




「あら、王子様のお迎えですよ、お嬢様?」




怪しく光る誠の瞳に映るのは、バイクと共に眠る神崎さんだった。
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