「囚われ姫~星屑は魅惑の花の香に抱かれて~」
誰より先にマズイことを悟ったのだろう夏乃がかがみこむあたしの背を擦る。




このお腹の中にあの時のボスの子が…?
それほど嫌なことはなかった。
孕むなら神崎さんの子が良かったのに。




「刹那!」
「姐御!」
「お嬢!」




十人十色なあたしを呼ぶ声を最後に、あたしは携帯をブチった。
それよりも今は神崎さんに何か言わなきゃと言葉を探す。

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