「囚われ姫~星屑は魅惑の花の香に抱かれて~」
「夏乃からも、お願い。アダルトモデルしてるって知ってからの夕俟様、口には出さないけど、辛そうだし、痛そうだし…」




夏乃の顔が苦痛に歪む。
隼人を見るときと同じ、辛そうな顔。
届かずに堕落する想いを見つめるしか出来ないでいるあたしや、夏乃の姿。




「るーちゃん、じゃあ社長によろしく」
「結婚式は呼びなさいよ?アンタの愛するアラジン、あたしに見せてよね!」
「け…。無理よ、それは。あたし結婚“出来ない”から」




あたしはいつからこんなにも歪み、こんなにも汚れたのだろう?
周りの色が澄んでいたのはいつまでだろう?

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