「囚われ姫~星屑は魅惑の花の香に抱かれて~」
約束はした。だから走る。
それはあたしたち人間の必定の定理。




「解った。威煌殿、この辺りでアレンジメントの出来る花屋はある?」
「姐御…。はい、こちらです!」




急かすような威煌の声音にあたしは思わず走りだす。
時間が無いなら一秒でも長く、逢いたいから。




「アザレアでブーケを作って。あたしの顔がすっぽり隠れる大きさが理想だわ!早く!」
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