「囚われ姫~星屑は魅惑の花の香に抱かれて~」
神崎さんが未だに首根っこを掴むあの時のヤクザのボスも成り行きを見守るように唾を飲む。




「貴方がくれる温もりを一番近くで感じて…いつかブーケを夏乃たちに向けて投げるの」




投げられたブーケは綺麗な弧を描き、夏乃の手の中に収まる。




「それがあたしの今の夢よ。“貴方の熱を”感じたい。“貴方の熱が”欲しいのよ」

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