「囚われ姫~星屑は魅惑の花の香に抱かれて~」
「解った。なるべく安全運転してよ?」
「合点だ、お嬢様」




そうしてあたしは大胆にも神崎さんの目の前で他の男に奪われた。そうすれば、あたしをどう思ってくれているか分かると思って。




「姉ちゃん、行きたいとこある?」
「ないわ」
「じゃ、遊園地とかどぉ?」
「…行きたい!」




遊園地には何年も行ってなかったから、あたしは小学生のようにはしゃいだ声を出した。
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