「囚われ姫~星屑は魅惑の花の香に抱かれて~」
上気した頬、女の表情。
あたしも神崎さんに奪われている時、あんなにも幻想的で美しい顔をしているのだろうか?




「あの二人はもう大丈夫ね」




ぽつり呟いたあたしの声に、今まで聞いたことのない小悪魔な神崎さんの声があたしの耳にかかる。




「で、お前が幸せになるなんて“叶わないから願わないで”だと?俺様の女は幸せになれる。知らないのか?」

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