「囚われ姫~星屑は魅惑の花の香に抱かれて~」
首筋を、耳を、神崎さんの甘い唇が奪う。
とろけかける心を必死に抑え、言い返す。




「だってあたしをちゃんと見てくれてない。愛してなんていないのでしょう?あたし、『野に捨てる花ならば捨て置け』と申し上げたはず」
「何言ってんだ?お前しか見てねぇし、お前しか愛さない。お前は俺様の周りを舞い飛ぶ蝶姫だ。違うか?」
「違うわ!」
「どこがだ。言え、聞いてやる」




甘い雰囲気とは打って変わってダークなカンジ。
嫌だな。
あたし何でこんなに醜いの……?!




「どうしてちゃんと奪ってくれなかったの?怖かったけど期待してたのに…!」
「そ、れは…」
「申せないのでしょう?なればあたしを期待させぬよう」

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