「囚われ姫~星屑は魅惑の花の香に抱かれて~」
戻り始めた古語に、神崎さんの眉が嫌そうに動くのが見えた。
「あっちはダメそうだな」
「兄様も姉サンも素直じゃないからなぁ。“奪われる”のを怖いけど期待してる姉サンと、“奪う”のを怖がってるけど、望んでる兄様じゃあね…」
「人のこと言えた口かよ」
そんなセリフが階段の上から聞こえた気がした。
「もう、知らない。夏乃、バイクで送って?」
「え!今から?!わ…解った。ちょっと待ってね!」
「あっちはダメそうだな」
「兄様も姉サンも素直じゃないからなぁ。“奪われる”のを怖いけど期待してる姉サンと、“奪う”のを怖がってるけど、望んでる兄様じゃあね…」
「人のこと言えた口かよ」
そんなセリフが階段の上から聞こえた気がした。
「もう、知らない。夏乃、バイクで送って?」
「え!今から?!わ…解った。ちょっと待ってね!」