孤独な戦士
夕飯の時


ハンバーグをほおばった陽菜がいきなり話しかけてきた。

「ね、お兄ちゃん。学校から帰って来た時に何か持ってたでしょ?」



「ん?そうだっけ?」



俺は思わずとぼけたふりをしてみた。



「しらけてもだめ。私しっかり見たんだから。すごいあわててたでしょ?



学校の子から何かもらったの?」




「ああ…。そうだな。そんな感じだ。」




大丈夫。気付かれてない。





陽菜にこれ以上悲しい思いはさせたくないんだ。




ばれたら絶対に悲しむから。





それきりその話は流れて他の話題に移っていた。



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