孤独な戦士
「お兄ちゃん、遅かったね。すぐに来るって言ったのに。」

「ごめん。やることが多かったから。意外と。」




「ふーん。ならいいけど。」




陽菜は箸を止めずに言った。




俺が考えてることを知ったら何て言うんだろう。



絶交されたりして。



まあ、いいんだけど。




俺は夕飯を急いで食べてから自分の部屋にまたこもった。





さっきの続きだ。



あれを手に入れたとして隠し場所はどうする?




ずっと持ってろっていうのか?



そんなことはできないよな。



鍵のかかる場所に入れとくか?




だったらどこだ?




そう思ってから部屋の中を見渡した。



あった。机の引き出しだ。



ここなら鍵がかかる。鍵なんて自分で持ってればいいんだ。



これで準備は整ったな。



後は実行するだけだ。




実行する日は一週間後にした。




来週は陽菜は部活の合宿みたいなのがあるって言ったからいないし母さんも旅行に行くらしいから家にはいない。





ベストなタイミングでいなくなってくれるんだよな。


そこには感謝だな。
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