パーフェクトティーチャー
山上の出身地なんて聞いたことないし、ほたるにしてみれば興味もない。


ほたるは読み取れなかったことをそれほど残念には思わなかった。


なぜなら、尾行を続けていけばいずれわかることだから。


氷室と山上が立ち上がる。


「ボクが払うよ」


「いいえ。
ここは私が払うわ」


などというやりとりを幾度か往復させたあと、結局割り勘にすることになり、二人はレジに向かった。


ほたるはナプキンで口を拭くと、マスクとサングラスをし、氷室たちの背後に続いた。


< 132 / 207 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop