パーフェクトティーチャー
二人は品川駅から急行列車に乗った。


しばらく経つと車窓の景色は一変した。


田畑が広がり、点在する低い屋根の民家が望める。


やがてほたるたちを乗せた列車が成田空港駅に到着する。


なるほど、ここか・・・


山上の実家は千葉県の成田市にあるらしい。


二人がホームに降りるのを確認し、ほたるも降車した。


たくさんの乗客がともに降りる。


後ろにぴたりとつき、耳をそばだてて会話を盗み聞きした。


「私ね、高校を卒業するまでずーっと成田にいたのよ」


「空港の近く?」


「うん。車で十五分くらいかな。
子どものころね、よく親に連れられて空港に来たのよ。
おかげで大の飛行機好き。
ねえ、少し離着陸する飛行機を見てっていいかしら?」


「もちろんいいよ。
二人で見ようよ」


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