パーフェクトティーチャー
「やっぱりやーめた!
ナ・イ・シ・ョ」


「なんだよそれ!」


美里はほたるの頭を小突いた。


そしていった。


「いわなくても私にはわかるよ」


「何が?」


「だからアンタがなんで悩んでるかが。
私には手に取るようにわかる・・・」


「やめてよ。
何でもお見通しだよ、みたいな言い方」


「なんで?」


「なんでって、気味悪いじゃん」


「そうかなー。
そもそもほたるって子は、超わかりやすいんだもん」


心変わりの早い美里はストロー遊びを復活させ、ズーズーという氷を吸う音をたてながらほたるの顔を覗き込む。


口の端を持ち上げて笑っていた。



< 145 / 207 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop