パーフェクトティーチャー
「お客様いらっしゃいませー。
おひとり様でしょうか?」


「いえ、待ち合わせです。
友達が先に入ってると思うんだけど・・・」


「そうですか。
ではごゆっくり店内をご覧ください。
何かありましたら遠慮なくお申し付けください」


連れを見つけるべく、ほたるは店の中へ向かって歩いた。


まずまずの客入りだった。


別の学校の高校生たちも結構いる。


通り過ぎるたび、他校の生徒の視線がほたるに集まった。


クリーム色のブラウスにチェック柄。


その上、程よく丈の短い制服はこの地域では注目と羨望の的だった。


世界を股にかけて活躍する一流デザイナーが手がけたもので、
「憧れの制服ランキング」というネット投票で常に上位にランクインしているのだ。


「おーい!
私の親愛なるほたるさんよー!
ここだよーーー!
待ってたよー!!」



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