パーフェクトティーチャー
「でもさー、チョウチンモモンガに引きかえ、あの女はちーっともかわいない。
思い出しただけでヘドが出るわ」


「あの女って誰だっけ?」


「いややわぁ。
あの女言うたらあの女やん」


「誰のこといってるの?」


「だーかーらー。
あの女言うたらあの女やんか」


「わからないんですけど」


「あの女の名前、うちに言わせる気?
名前言いたくないから、あの女ってわざわざ言うてるのに」


「ごめん」


「勘が悪いわ。
泉沢友理奈に決まってるやん」


「誰だっけ?」


「この子、重症やな」


「ごめん。
名前は聞いたことあるような気はするんだけど・・・」


「帝都テレビの女子アナやがな」


「ああ! 知ってる知ってる。
その人、たしか明日うちの学校に来るんじゃなかったっけ?」


「そやねん。
最悪やで。
あんな下衆な女が来るなんて。
あの女と同じ空気なんか吸いたくないわー」


「何しに来るの?」


「ソフトボール部の取材らしいで。
ここの高校のソフト部、かなり強いらしいやんか」



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