パーフェクトティーチャー
「でもすごいじゃん。
あんな有名人が取材に来るなんてさあ」


「いやいやいや。
いくら有名人でもあんなクソ女はノーサンキューやわ。
クラスのみんなと相談して、あとで校門に塩まこうと思ってるねん」


「・・・そこまでやらないと気がすまないの」


恐ろしいくらいの嫌われっぷりである。


塩をまくくらいで済めばいいけど。


女性アナウンサーのアイドル化は今や当たり前だが、その究極版ともいえるのがくだんの泉沢友理奈だった。


魅力はなんといってもベビーフェイスと甘えたキャットボイス。


その上、時たま原稿をかんだり、トーク中、不思議な発言をしたりする。


そんな天然キャラが男性視聴者に大ウケなのだ。


ネット上にはいくつものファンサイトが存在し、「ゆりりん」の愛称で親しまれている。


もちろんアンチのサイトや書き込みもいくつかあるけど、今のところ、好意的なサイトのほうが多かった。


当然のことだが、そんなゆりりんを世の女性は大嫌いだ。


< 151 / 207 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop