パーフェクトティーチャー
「じゃあ先生、インタビューはもういいわ。
そのかわり、私に練習教えてください」


部員が練習するスペースにどかどかと割って入り、グローブを奪ってはめる。


「さっきも言ったようにボクはソフト部とは関係ないから練習なんて教えられないよ」


氷室が困惑の表情を浮かべる。


ふたたびディレクターが駆け寄り、


「この学校の一教師として指導してください」と無理矢理取り繕った。


「それなら、とりあえずキャッチボールでもしましょうよ」


ゆりりんがウィンクして懇願する。


渋々といった様子で氷室が応じ、ボールを軽く投げた。


すると、ゆりりんはわざと取り損ねた挙句、手に当たったと主張。


「大丈夫かー？」
と周囲の男どもが駆け寄る。


もちろん、ゆりりんの自作自演だ。


駆け寄った男たちの中には氷室もいる。



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