パーフェクトティーチャー
「あのー、ほたるさーん。
大丈夫ですかー?」


異変に気づいた智香がほたるの小さな肩を激しく揺すった。


「・・・大丈夫じゃないみたい」


ようやくほたるが口を開く。


氷室のこととなると敏感になってしまうのだ。


「顔色が悪いよ。
くちびるなんて、プールから出た小学生みたいに青紫色してるし。
熱でもあるんじゃない?」


「そうかも・・・
私、今からちょっと保健室に行ってくるわ」


「そうしな。
診てもらったほうがいいよ。
しばらく寝てな」


ほたるはよろめきながらも立ち上がり、エレベーターで下まで降りた。


自分でも、動いているのが奇跡だと思う。


ハートブレイク。


この言葉を心の中を駆け巡る。



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