パーフェクトティーチャー
真奈美は口に手をあて、上品な笑い声をたてた。


気品あふれる仕草。


何から何まで絵になるから女優とはほんとうに凄い人種だ。


その様子を離れた場所で見ているのは里中と武田だった。


氷室の秘密を知る数少ない者たちである。


「ねえ校長。
女優の黒田真奈美が氷室先生に色目を使ってるけど大丈夫かしら?」


「と、申しますと?」


「あの魅力にクラクラしたりして・・・」


「ああ。
それなら問題ありませんよ。
生徒の母親の誘惑に負けたりしないよう、ちゃーんと設定してありますからね」


「頼むわよ。
生徒の親と変な関係にでもなったりしたら大変なことよ。
しかも相手は有名人ですもんね。
大人気女優よ。
マスコミのかっこうのネタだわ」




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