パーフェクトティーチャー

「キミたち！
うちの生徒に乱暴はやめてください！」


駆けつけたのは氷室だった。


「うちの生徒？」


「この子、レストランの従業員じゃないのか？」


記者とカメラマンが目を丸くする。


「あのー先生。
何で私だってわかったの？」


「そりゃわかるさ。
キミはボクのかわいい生徒だもの」


「せ、せ、先生」


感激し、涙と鼻水を同時に流すほたる。


実際のところ、サイボーグである氷室のハードディスクには生徒一人ひとりの個人データが山のようにインプットされていて、目の前に現れれば誰であるか、瞬時にわかるようになっているのだ。


また、生徒がピンチの時は何を差し置いてでも救助するように設定されている。