パーフェクトティーチャー
「ああ・・・」


一瞬、武田が顔をしかめたのを里中が見逃すはずはなかった。


「どうかしたの?」


「い、いえ・・・」


「校長も何かつかんでるのね?
そうなのね?」


「ええ・・・まあ。
しかし、あくまで噂ですが・・・」


「あなたもご存知なのね。
あの先生、なよなよしてるものね」


「ええ。
よくいえば物腰がやわらかいとなるのですが、いかんせん、ああいうタイプですからね」


「新宿二丁目でよく目撃されてるそうじゃない」


「実はですね・・・」


校長はふたたびネクタイのよじれを修正した上で報告した。


「この前、新宿二丁目に調査に行ったんです」


「で、どうだったのよ?」


「確かに山上先生はそこにいました。
新宿二丁目に」



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