Marius−マリウス−前編
マディオスは10人の顔をゆっくり見渡した後、静かに目を閉じた。
「…」
しばらく沈黙が流れ、マディオスは目を開けた。
「…心に迷いのある者は、いないようだな」
そう言うと、マディオスはダイラルと目を合わせた。
ダイラルはマディオスの目を見て力強く頷く。
「カツヒデス、剣を」
「はっ」
マディオスに促され、カツヒデスは、正面の壁にに掛けてある『王の剣』を取り、マディオスに手渡した。
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