Marius−マリウス−前編
「それぞれが自分の力を信じ与えられた使命を真っ当する事、それが唯一、マリウスを残す道だ。…よいな、ニシキアス」
「はっ」
ニシキアスはマディオスを見つめ、頷いた。
マディオスはひとつ大きく深呼吸をすると、
「では、行くぞ」
と、告げた。
「はっ」
10人の声が響いたと同時に、マディオスは両手を広げ天を仰いだ。
その瞬間、マディオスを中心にまばゆい光が部屋を包み込み、カツヒデスが目を開けられるようになった時には、マディオスが一人倒れていた。
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