百鬼夜行の主
序章 妖怪
昔々、あるところに一人の人間がいました。
人間は村の人たちから忌み嫌われ、『妖怪』と呼ばれていました。
しかし、人間はそんなこと気にしていませんでした。
そんなことを気にするよりも、人間には気にしていることがありました。
そう、人間には普通は見えないものが見えていたのです。
普通の人間には見えないはずのもの。
おそらくそれは―
―妖怪と呼ばれる物の類
そして、人間には見えました。
その妖怪が集まり夜に跋扈する姿が―
―百鬼夜行が
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