百鬼夜行の主
「最近雑魚妖怪の数が多いな…」
『お気づきでしたか、確かに不自然ですね…』
ここ数日で一気に妖怪の数が増えた。
強い者の数が増えたのではなく、どれも簡単に倒せるような雑魚ばかりだ。
『私達が直々に来なくても、下っ端にやらせたらどうです?』
雪羅の言葉に、私は少し悩んだ。
「そういうのもいいけど、自分で見たほうがいいから」
『主様のそういうところ、私は好きですよ?』
雪羅が艶っぽく微笑む。
私は苦笑しながら、ゆっくりと歩いた。